これまでは、逮捕・勾留など捜査段階の刑事手続の流れを説明しました。今回は、起訴されてしまった以降の裁判員裁判を除く、公判における手続きの流れについて、説明します。
※刑事手続における法定事項以外の実際の運用については、当事務所のある千葉での運用に基づいて説明しています。他の地域では運用が異なることがありますので、ご了承ください。
起訴
検察官によって起訴されると、裁判所における公判(裁判)となります。
捜査段階で、逮捕・勾留など身体拘束されずに、在宅で捜査が進められていた場合は、起訴されるまで時間が掛かることも少なくなく、1年以上経ってから起訴となる場合もあります。
捜査段階で身体拘束されていた場合は、起訴後勾留として、引き続き勾留が継続することになります。ただ、起訴後は保釈請求が可能となり、認められれば身体拘束から解放されることになります。
公判においては、起訴状の内容を認めるか(認め事件)、認めないとするか(否認事件)によっても、進行が変わります。
認め事件の場合は、通常約1時間程度の期日1回で結審して、次の期日で判決の言い渡しとなることが多いです。
否認事件の場合は、証人尋問の実施やその間の調整などのため、事件にもよりますが、通常半年程度以上など長期間になります。
起訴されると、それまでの被疑者の立場から、被告人に変わることになります。
公判期日
公判が公開法廷で行われるべきことは、憲法上定められていますので、公判は誰でも傍聴できる公開法廷で行われます。
公判期日において、被告人が発言する機会は、主として冒頭手続きにおける認否、被告人質問、最終陳述となります。
前提として、取調べのときと同様に公判においても、被告人には黙秘権が認められています。黙秘権は、終始沈黙すること、個々の質問に対して供述を拒むことができる、簡単にいえば言いたくないことは言わなくても良いとされる権利のことをいいます。
冒頭手続きにおける認否は、起訴状の内容に間違っている箇所はあるかと裁判官から聞かれることになりますので、それに対して答えるものです。特に否認事件については、弁護人とも相談しておく必要があるところです。
被告人質問は、まず弁護人から、事件の経緯、反省、示談のことなどについて、一問一答で聞いていくことになります。その後、検察官からの質問があり、裁判官から補充の質問がある場合もあります。
公判の最後に、被告人の最終陳述として、裁判官から最後に言いたいことはあるかと聞かれますので、それに対して事件に対する想いや反省などについて述べることになります。
被告人の最終陳述を経て、結審となります。
判決の言い渡し
判決の言い渡しは、認め事件であれば、通常1・2週間後になることが多いですが、場合によっては結審後に引き続き行われることもあります。
執行猶予判決で、それまで勾留が継続していた場合は、一旦留置施設に戻ったあとか、裁判所で、釈放となります。
いわゆる実刑判決で、保釈により釈放されている場合は、判決言い渡しがあると、その場で再び身体拘束されることになりますので、注意が必要です。